USヒップホップの歌詞検索サイト、出資を募る

 「誰が最高のラッパーなのか?」

 この疑問は常に議論されてきたトピックだ。ラップと言えばフロウ(節回し)だけでなく韻やメタファー、世界観など歌詞の巧みさが重要なのはヒップホップ好きなら周知のこと。「言葉」が重要なだけに、日夜ネットでも歌詞の善し悪しについて様々な議論が繰り広げられているが、ヒップホップの母国アメリカでもそれは同じこと。多くの場合、その議論が不毛に終わることに業を煮やした人物が、古今のラップ詞をデータベース化するという事業に乗り出し、出資者を募っている。

 The Hip-Hop Word Count: A Searchable Rap Almanacと名付けられたこのサービスは、1979年以降のアメリカのラップ4万曲以上の歌詞をデータベース化し、時代や地域性とも関連づけて分析できるというもので、現在プロトタイプの制作が進んでいるという。企画者のタヒール(Tahir Hemphill)はこのサービスをベータ・バージョンとして公開するため、出資者募集サイトKickstarterを通じて7,500ドル(約61万円)の資金を集めようとしている。締め切りとして設定された2月13日までは10日を切っているが、現在のところ295人の出資者から6773ドル(約 55万円)の資金が集まっている状態だ。

 「誰がヘイターという言葉を初めてラップの中で使ったのか?」「ナイキとアディダス、どちらがラッパーに愛されてきたか?」などなど、様々な疑問に答えてくれるというこの試み、英語曲が前提ではあるものの、ぜひ公開にこぎつけてほしいアイディアだ。

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